シャイニング
シャイニングの簡単なあらすじ
小説家志望のジャックは雪深く、冬に閉鎖されるホテルの管理人として妻のウェンディと息子のダニーと一緒に移り住みます。そのホテルはいわくつきで、前の管理人が家族を斧で殺して自殺した事実がありました。
ダニーには「シャイニング」という不思議な力があり、同じ力を持つ料理長ハロランからこのホテルにはなにかがいるというような警告を受けます。最初はホテルの管理をしながら小説を書いていたジャックですが、バーに行くといるはずのないバーテンダーの姿を見て会話するなど段々変化していきます。またダニーも双子の少女やおかしなものを次々と見ていき、追い詰められていきます。
やがてジャックは完全に正気を失い、妻と息子を殺そうと牙をむきますが、ウェンディが必至になって自分と息子を守ろうとホテルの中を逃げまわります。最期は迷路のような雪の中の木々の中を逃げ回るダニーを追いかけて途中でジャックは力尽きて絶命します。
シャイニングをおすすめする理由
原作はスティーブン・キングでとても長い小説です。ジャックをはじめとした登場人物をより深く描いているのはもちろん、ウエンディとダニーを襲う生き物のようなホテルや周囲の木々の攻撃がすさまじい描き方をされていますが、映画の方は主にジャックの狂気の恐ろしさにターゲットを絞り、インパクトを与えることに成功しています。
やはり映画のパンフレットやパッケージのカバーにもなっている、斧でドアに穴をあけて底から恐ろしい狂気の表情をのぞかせるジャックのシーンがお気に入りというか、印象的です。お気に入りの登場人物は可愛い少年ダニーで、幼いのに一生懸命恐怖に立ち向かう様子に目が離せません。
「IT」
「IT」の簡単なあらすじ
ある街で、子供ばかりが次々と行方不明になる事件が起こります。仲の良い弟ジョージーも雨の日にひとりで遊びに出かけたまま帰らず、兄のエディが学校の友達たちと独自の捜索を行います。そんな彼らの前に不気味なピエロが現れ、それぞれの恐怖心を煽っていきます。やがて彼らはそのピエロが子供たちの失踪に関わっていると確信して、時に恐怖に駆られながらも果敢にピエロに立ち向かって行く姿を描いています。
「IT」をおすすめする理由
ホラーの巨匠、スティーブン・キング氏の原作と2017年リメイク版「IT~それが見えたら、終わり。」は、かなり忠実に映画化されていると思いますが、文字で感じる恐怖が映像として更にパワーアップしているので視覚で感じる恐怖は期待以上でした。
登場するピエロも実話をモデルにしていて、その事件でも子供たちが次々犠牲になっています。そういうバックグラウンドも把握したうえで観るといろいろ考えさせられます。
原作ではその後のエディのことが書かれているのですが、リメイク版ではピエロが井戸のなかに消えていくところまでだったので、続編があることを期待します。
6人の子供たちが事件解決に立ち向かうのですが、それぞれがピエロの仕掛ける恐怖と対峙するシーンで学校の図書館で事件について調べていたひとりが、突然目の前に現れた赤い風船にさそわれ、図書倉庫へと足を踏み入れたときに背後から首のない人間が全速力で迫ってくるシーン。これには絶叫しました。
ある夜、失踪したはずの弟ジョージーが兄エディの前に現れ、自宅の地下室へと誘い込むのですが、その背後にはピエロが潜んでいて間一髪でエディが逃げ切るシーンもとても怖かったです。
他にも6人の仲間のなかで一人だけ女の子が登場するのですが、妙に大人びていて男の子たちの心をくすぐるシーンがいくつかあるのですが、転校してきたばかりで上級生たちにいじめられていたベンに優しく言葉をかけます。それからベンがその女の子ベバリーに好意を持ち、あるとき匿名で好きだという気持ちを書いたポストカードを彼女の鞄に忍ばせまます。ホラーのなかにどこかホッとするシーンが逆に印象的でした。