小説やアニメが原作のオススメの洋画~ミステリー・サスペンス系~

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モンスター

モンスターの簡単なあらすじ

その日暮らしの娼婦であるアイリーンはバーで同性愛者で無垢なセルビーと出会い恋に落ちます。彼女と過ごすために客をとりますが暴行を加えられために殺してしまいます。この客の車を盗んだことでアイリーンとセルビーの逃走劇が始まります。行く先々でアイリーンはセルビーを幸せにしたいがために殺人と強盗を繰り返します。

モンスターをオススメする理由

超絶美女のシャーリーズ・セロンが10キロ以上増量し、特殊メイクを施して実在のアイリーンに似せて演じているのですが、ぼってりしたたるんだ体とだらしなくむくんだ二重顎の顔にシャーリーズ・セロンの面影はありません。

冒頭に公衆トイレで体をきれいにするシーンがありますが大女優がこんなだらしない下着姿を晒してくれたことに驚きました。安っぽくいつ変えたか分からない下着、体を洗う姿に教養はまったく感じられません。「娼婦」であるのに自分をきれいにして買ってもらおうという気持ちはまったくない、買ってもらえたらラッキーくらいの底辺の娼婦であることが分かります。

こんなアイリーンが最後、セルビーからかかってきた自白を促す電話に出たときに裏切りを知りながらも一人で罪を被れるように最後の電話に愛しそうに優しく話しかけます。その表情が美しいです。最初の自殺を考えて空虚な顔をしていた頃よりもセルビーを幸せにしたいと思ったこと、愛することを知ったことで生きがいを手に入れたのだと思います。悲惨な映画なのになぜか後味が悪くないのはこのシーンのためにアイリーンに同情したくなるからです。

ハンニバル

ハンニバルの簡単なあらすじ

「バッファロー・ビル事件」から10年が経ちました。その事件の時に刑務所から脱獄した、精神科医で猟奇殺人犯のハンニバル・レクターは未だに逃亡中です。そして大富豪のメイスンは、レクターとの間の過去の出来事で大きな恨みを抱いていました。

メイスンはなんとかして、レクターを見つけようとしていましたが、そんな時、レクターと過去に何度も接触していたFBI特別捜査官のクラリスの存在を知ります。そこでメイスンは、彼女にレクターの捜索をさせようと考えます。一方、脱獄したハンニバル・レクターはイタリアに潜伏していました。

ハンニバルをおすすめする理由

本作は映画と同名の小説を映画化したものです。そしてこの映画の前作にあたる「羊たちの沈黙」も、同名の小説を映画化したものでした。映画の「羊たちの沈黙」は、第64回アカデミー賞で主要5部門も受賞した映画だったので、その続編に多くの人が期待を抱いたことでしょう。

結果的には続編としてはある程度成功した映画だと言えます。しかし、小説と映画では内容が違うものになってしまいました。特に映画の終盤では、小説のストーリーとはかなり違う展開になっています。ここでこの映画の評価がかなり分かれると思われます。

この映画でお気に入りの登場人物は、何と言ってもアンソニー・ホプキンスが演じたハンニバル・レクターになります。アンソニー・ホプキンスはこの役で、俳優として大きな評価を得ました。そしてそれと同時に、映画史に残るような不気味で魅力のある人物を生み出しました。

この映画のお気に入りのシーンも、ハンニバル・レクターが登場する場面に多くが集中しています。特に優秀な精神科医として、自分の豊富な知識を披露するイタリアでの講義の場面などは、かなり魅力的です。

オペラ座の怪人

オペラ座の怪人の簡単なあらすじ

パリのオペラ座に住むとされる怪人。彼の指示は必ず守られるようになっています。彼は新人のオペラ歌手クリスティーヌに夜間密かに歌の練習をさせ、彼女をトップ歌手に押し上げます。クリスティーヌに恋をしていた怪人ですが、彼女には恋人がいて、怪人の恋は叶いません。最後は怪人とクリスティーヌの恋人との闘い、そして怪人は行方不明となってしまいます。

オペラ座の怪人をおすすめする理由

長く、ミステリアスな原作を現代風によくまとめたと思います。また、ミュージカルなのですが、アンドリュー・ウェーバーの見事な曲が映画の中の各シーンにピッタリ合っています。
有名なメインの曲の他に、怪人がクリスティーヌを想う曲等も彼の切なさをよく表していると思います。

最初の方で古くなったオペラ座の前に立つ老人。彼がクリスティーヌの恋人であり、後に夫となった人ですが、彼がオペラ座を見上げると、オペラ座がみるみる創建当時の美しい姿に蘇って行き、物語が始まります。「来るな」と思った所でメインのテーマ曲がバーンと流れる場面は圧巻です。

クリスティーヌが初めて怪人に会った時、馬に乗せられ階段を下りて行きますが、その時2人が歌うメインの曲は印象的です。出演者は1人を除いて全員自分で歌っていますが、中でも怪人は声量もあり、声も太めなので、とても怪人の雰囲気に合っている所が良いです。

ノーカントリー

ノーカントリーの簡単なあらすじ

荒野で狩りをしているときに偶然大金を見つけたルウェリンが、その大金を取り返すためにギャングから依頼された殺し屋アントンから逃げ延びようとします。そしてその荒野一帯で保安官を務めているベルがこの事件を解決しルウェリンを逃がそうとする3者から物語を見る作品です。

ノーカントリーをおすすめする理由

原作のタイトルは「血と暴力の国」です。原作著者の独特なセリフに「」を使わない文法で描かれる異様な雰囲気がBGMがないことや影をうまく使った演出方法、そしてなんと言ってもアントンを演じているハビエル・バルデムのハマり具合がすばらしく、著者のファンでも思わず唸ってしまう部分があると思われる作品に仕上がっていると思います。ただやはり映画ということで保安官の真意やラスト部分のルウェリンのことが少し分かりにくくなっているので気になった方は原作もお勧めします。

お気に入りシーンはアントンの最初の登場場面です。いきなり若い保安官を一人殺すのですが、その時の首を絞めている表情が圧倒的迫力でその後も静かにそこを立ち去りそこまでの一連の動作がまさしく冷酷な殺し屋を思わせる演出としては優れていたと思います。

お気に入り登場人物はルウェリンです。なんだかんだ妻を大切に思っている彼の行動はこの冷たい作品の中で唯一温かいものだったと思います。そしてそんな彼の異様なまでに静かな最後は、原作でも味わえない監督たちの突き抜けた演出でどこか奇妙で不気味な感情が沸き起こる仕上がりになっていると思います。

ミレニアム

ミレニアムの簡単なあらすじ

名探偵カッレくんの異名を持つジャーナリスト、ミカエルは大物実業家の闇を暴くつもりが逆に嵌められ、名誉毀損の罪で有罪になってしまいます。そんな中、彼の深く追求するジャーナリズム精神を買った大企業の元トップが、彼に仕事を依頼してきます。依頼内容は40年前に起こった、自分が可愛がっていた姪のハリエットが孤島で失踪した事件の真相追及というもの。刑が執行されるまでの暇を持て余していたミカエルは、早速調査に乗り出しますが…。

ミレニアムをおすすめする理由

原作との違いは、冗長な部分がさっくり削られていて、映画の方があっさり観れたかと思います。小説は元々ジャーナリストだった人が書いているものなので、若干「警鐘を鳴らす」といった意味合いが多く含まれていた気がします。

なんといってもこの作品の一番の魅力は登場人物の一人、リスベット・サランデルのキャラクターに尽きると思います。背中に竜の刺青を入れ、奇抜なファッションに身を包む彼女は、一見世捨て人にも見えますが、その実かなり切れ者。並外れたハッキングのスキルと映像記憶の能力を武器に、優秀な調査員として事件を丸裸にしていく彼女の快進撃は爽快です。

途中、彼女の身に起こる凄惨なシーンには目をつぶりたくなりますが、それに対して相手にキッチリ清算をさせる彼女の生き様は見ていてシビれます。

ダヴィンチ・コード

ダヴィンチ・コードの簡単なあらすじ

ルーブル美術館で起きた殺人事件。その死体は不自然なかたちで横たわっていました。レオナルド・ダ・ビンチの残したメッセージ、謎の秘密結社。警察に追われながらも数々の謎を解きながら進められるストーリー。スピードとサスペンスたっぷりの映画です。実際に存在した団体などが登場するのでどこまでが虚構でどこまでが真実なのかわからなくなります。

ダヴィンチ・コードをおすすめする理由

映画より、謎をじっくり読んだり、考えたりするには本のほうが楽しめました。自分のペースで読むことができるからです。また心理描写も文字である分よくわかりました。一方で逃走シーンや黒幕が登場するシーンなどの盛り上がりは、音と映像のある映画のほうが迫力がありました。細かいところはともかく、大筋では映画と小説は同じでしたので両方楽しめました。

お気に入りのシーンはやはり謎解きのシーンです。紋章学が本当はどんな学問かわかりません。ですが、主人公はこの知識を駆使して難問を解いてしまいます。ある程度のキリスト教の知識がないと難しいかもしれません。その知識があれば、とても楽しめます。

ヒロインも最後はとても重要でしたが、やはり主人公のラングドン教授が一番お気に入りです。ヒーローもののように強くはないですが、その分、頭の回転、機転でピンチを乗り越えていきます。

ミザリー

ミザリーの簡単なあらすじ

コロラド州の人里離れた別荘に籠って執筆するのが常の人気作家ポールは、人気シリーズ『ミザリー』の最新作を脱稿し、車でニューヨークへ帰ることに。しかし、途中でスリップ事故を起こしてしまい…意識不明の状態に。

目覚めると、アニー・ウィルクスと名乗る女性に介助されていることに気付いくポール。看護師だったアニーは「両足が骨折していたけど、猛吹雪で病院に運ぶこともできなかったし、電話線も切られていた」「しかし、道が通れるようになれば、直ぐに病院に連れて行く」と告げる。

ポールのファンで、彼がコロラド州シルバークリークの別荘で執筆することを知っていたアニーは、甲斐甲斐しく彼の世話を焼くことになる。しかし一方で、少しでも気に食わないことがあると癇癪を起す一面もあり、ポールは戸惑ってしまう。

そして、とうとうアニーの異常性が表面化することに…製本化されていない最新作でミザリーが死ぬことを知った彼女が烈火のごとく怒りだし、ついにはポールに文章の書き換えを要求する羽目に。さらには、一緒に心中してくれと脅迫し、襲ってくるアニー。

何とか這う這うの体でアニーを撃退したポールだったが、そのトラウマから抜け出せなくなってしまった…。

ミザリーをおすすめする理由

映像を駆使して製作された映画は、文字だけで書かれた小説(原作)よりも、ストーカー的行為の不気味さをより現実的に表現していると感じました。

お気に入りの登場人物は、元看護師のアニーでしょうか。キャシー・ベイツの鬼気迫る演技が、アニーのストーカー的性格を十二分に表現していたからです。

少年は残酷な弓を射る

少年は残酷な弓を射るの簡単なあらすじ

幼少期から母親の言うことを聞かず、わざと問題を起こす子供が少年へと成長しました。家族の中で母親にだけ唯一異常とも言える反抗心を抱く少年は、不満を爆発させる前触れのようにコントロール不能になり、学校である凄惨な事件を起こします。母親はショックを受けますが、事件はまだ序章に過ぎなかったんです。

少年は残酷な弓を射るをおすすめする理由

原作は母親の一人称視点で語られます。母親から見たすべてを、母親の主観で読み進めるスタイルです。こと細やかな心理描写やどんでん返しにギミックが使われていました。これは映画も同じ衝撃を受けましたが、小説の方が詳しく描かれていることと、映画の方はラストシーン含め全体的にあっさりしていたと思います。

お気に入りのシーンは母親が刑務所へ行く息子のことを心配するシーン。学校の生徒と自分の母親以外の家族を殺してまで得たかった母の愛情をやっと受けれたシーンです。

登場人物はエズラミラー演じる息子が気に入りました。サイコパス風な風貌なのと、母親を見る時の目つきの鋭さにリアリティがありました。

特捜部Q Pからのメッセージ

特捜部Q Pからのメッセージの簡単なあらすじ

ある日、浜辺でボトルに入った一昔前の手紙が発見され、特捜部Qへと届けられます。そこに書いてあったのは差出人である頭文字Pからの、助けを求めるメッセージ。カールたち特捜部の面々が手紙を調べるうちに、エホバの証人という宗教団体がらみの子供連続誘拐事件が捜査線上に浮上します。

特捜部Q Pからのメッセージをおすすめする理由

原作との違いは、映画の方が展開がスピーディです。ここまでたどり着くのに本だったら200ページは必要だったなぁと思うところまでに、開始30分で到達し、サクサク観られるのが良かったです。

主人公でもあるカールは宗教を信じないと断言し、神を信じる相棒・アサドに怪訝な視線を向けたりなど、およそ信心深さとはかけ離れたタイプの男性です。そんな彼が最後、特捜部の面々とともに差出人Pことポウルのお葬式に出る場面があります。

生き残った弟が兄の棺を見つめ、後ろでは聖歌隊が葬送の聖歌を歌います。秘書のローセが聖歌を進んで歌い始め、カールが涙を流すシーンがあるのですが、それが一番印象的でした。宗教を信じない、いつも冷静な彼の奥に秘められた感じやすい人間性が垣間見える、素晴らしいシーンだと思います。

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